飛行を断念したアラル海視察
ウズベキスタン滞在の主たる目的がアラル海を踏査することであった。陸路では時間がかなり要することと道路の問題もあり、ウルゲンチからヘリコプターでアラル海まで飛ぶよう計画した。
現在の海岸線近くに着陸し現状を踏査する予定であったが、出発当日、ヘリコプターに乗り込みエンジンを駆けさあテイクオフというところでブリザードの情報が入った。パイロットによるアラル海へのフライトは危険との判断から急遽フライトを取りやめた。
その情報が入ったとき、ウルゲンチは晴れていたが、1時間後に情報どおり、もの凄いブリザードがやってきた。我々はホテルから一歩も出られない状態となったのだ。自然には従うしかない。(Jan.1996)
干上がったアラル海
衛星画像(出所不明)は、1969年と2003年の比較である。一目瞭然、アラル海の海面面積が激減し、二つに別れてしまっている。下図のほうが経年変化がよくわかる。
1960年以降の経年変化
Nukus, Aug. 2009
1996年1月、真冬にもかかわらず無謀にもアラル海を目指したのはもう15年以上も前のことだ。今回は8月下旬、天気はまった問題ない。タシケントからウズベキスタン航空で一気にカラカルパキスタンの首都、ヌクスまで飛んだ。近くにアムダリアが流れ、水の豊かな都市との印象だった。ここから、アラル海の元漁港ムイナックまで車で向かった。
Moynak, Aug.2009
2009年8月、1996年に逃したムイナックへ行った。元漁港は塩分を含んだ微細な砂が舞う荒涼とした町だった。
Mujnakのお天気
アラル海関連サイト
- 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科1999年度インターネット連続講座「水と人とのあるべき関係を求めて 水の地域特性と生態環境」
- 地球観測利用促進センター;縮小を続ける砂漠の海、アラル海
- History of the Aral Sea: from Antiquity to Present (CAWATERinfo)
- Changing the world: Documentation of large-scale human-induced earth-surface change in images from satellites, the Space Shuttle program, and the International Space Station (University of Georgia)
- Canadian Space Agency
- German Remote Sensing Data Center DFD
- Interstate Coordination Water Commission
- CIESIN (Columbia University)
- Desiccation of the Aral Sea: A Water Management Disaster in the Soviet Union (CIESIN)
- (US Embassy in UZ
- International Fund for Saving the Aral Sea